平成12年度見学会報告

1.見学先

見学日
見学先

見学概要

11/9(木)
YKK(株)
黒部工場
(富山県黒部市)
・ファスナー製造工程(ファスニング事業)
・建材製造工程
・工機部門
11/10(金)
(株)松浦機械製作所
(福井県福井市)
・マシニングセンタ製造工程

2.日 程

平成12年11月9日(木)〜10日(金)

3.参加者

21名


YKKをご案内いただいた皆様と。50ビル前。

 

4.内 容

(1)YKK(株)

○会社概要のご説明、および創立者である先代社長吉田忠雄氏の展示室を見学。
○ファスナー製造工程見学
・メタルファスナー製造工程
  Y字形母材を切断しリボンに圧着する工程及びスライダー製造工程
・プラスチックファスナー製造工程
 リボンにプラスチックのテグスを巻き付けてコイル状にしたものを平らにつぶして成型する工程の見学
○建材製造工程
・アルミ原料から電柱状のアルミ素材生産工場の見学
・建材(サッシ)の表面処理工場の見学
○工機部門
・約1400台/月の金型生産を行う工機製造部門の見学
・自社開発工作機械とメーカー製工作機械の両者を使用(数百台)
・180本のATCを持つFMCなどによる長時間無人加工機械 (3日間の無人運転を行うものもある)
・延べ900名(実数600名)の技能士(特級、1級、2級)
・巨大な恒温室やPVD/CVDなどの表面処理室など
○所感
 まず市内各所に散在する巨大な社屋群に圧倒された。
 見学では、ご用意いただいたバスで工場間を移動して要所を見せていただいた。
 ファスニング工程はどれも非常に大きな工場で行われていた。しかし広さに比べて作業者の数が少ない印象を受けた。建材製造工程の見学時にも、巨大な表面処理工場を4直で延べ10名程で運転していると伺い、世界一とはこういうことであるのかと実感した。
 工機部門工場では、ここから世界中のYKK工場に金型を供給しており、工作機械メーカーと同等以上の能力を有していた。精密工業試験場の一フロア分程度の広さはあろうかという巨大な恒温室なども工事中で、加工、表面処理から測定まで何でも揃っており、年間10〜15億程度の設備投資という話に納得した。ここもそれほど作業者の姿は多くなかったが、工作機械運転現場でも女性作業者の姿がかなり多く(二〜三割程度)見られたのが印象的であった。また技能資格保有者の名簿にも同程度の比率で女性の名前があった。
 2時間の予定時間を超過して約3時間見せていただいたが、それでも駆け足でほんの一部を垣間見ることができたに過ぎず、規模の大きさを感じた見学であった。

(2)松浦機械製作所(株)

○会社概要説明、新製品リニアモータ駆動工作機械LX-1の紹介
○同社社長松浦正則氏によるレクチャー
・現在の、モノが売れない理由…欲しいモノがない
・消費者が金をかけること…3コウ「旅行、健康、学校」
・「製造>企画、販売」という旧い構図を「企画、販売>製造」としないと売れない(よいモノを作るだけでは生き残れない)
・変化を前提にする
・マーケットの絞り込みを行う
・「不況→普況、顧客→個客」であると捉えること
・3つのS「センス、スピード、ソリューション(総合的な解決策)」を提供する企業が生き残る
○マシニングセンタ製造工程の見学
・CADシステムなどの開発工程
・電子化された社内環境
・工作機械の案内面などの製造工程
・クリーンルームでの高速主軸(60000回転)組み立て工程
・最新鋭リニアモータ駆動機LX-1の動作試験工程
○所感
 財界でも広くご活躍中の、松浦社長による貴重なレクチャーをお聞きすることが出来た。
  メーカはこれまでどおりのモノづくりを行うだけでは生き残りが困難であり、センス・スピード・ソリューションの3つのSを提供することの出来る企業だけが勝ち残れる、という内容であった。
 工場見学では、松浦機械の誇る高速主軸マシニングセンタの製造工程を中心に見せていただくことが出来た。変形を考慮した案内面の設計や、その摺り合わせ工程、また高速主軸の組み立て工程など、非常に興味深かった。また最新鋭のリニアモータ駆動工作機械についても詳しくご説明いただき、実験的な動作や焼きばめによるツールホールドも拝見することが出来た。
 松浦社長のレクチャーとも併せ、感銘深い見学であった。

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